― 王都・応接間 ―
まあそう言うな。
華やかなどといってもたかが知れてるぞ?
[相変わらずの馬賊の物言いに、忍び笑いを漏らす。
なにかやらかしたのかと窺うような様子にも、笑いを誘われた。]
いや。
おまえたちの活躍は目覚ましい。
このまま野に放っておくのは惜しいと思ってな。
[言ってから、ああ、と思い至って言い直す。]
つまり、おまえを俺の取引相手ではなくて部下にしたい。
俺がおまえたちの面倒を全部見る代わり、
俺の命じたことをやってきてもらいたい。
…といえばわかりやすいか?