あ?……魔族じゃない。じゃあなんでこんな所にいるの?[>>253 不審そうに見やる眼差しは引きずってしまったが、どうやら相手はここがどこかすらわかっていなかったようだ、それではただの八つ当たりになってしまうので、ひとまず握った拳はほどいて、檻の方に近寄ってみる。なるほど確かに相手は人間ぽい。といっても、魔力とか魔法とかさっぱり無縁なので、野生の勘でしかありえないのだが。檻を両手に掴んで、じーっと見やる。その見た目だけは立派な囚われの乙女である]