-リオレ島にて-[珍しく白衣を着て、男は忙しく働いていた。終戦の知らせと同時に、軍人としての仕事は上司や部下に丸投げして、医者として動いている。時々、部下がこちらに顔を見せて、ナハティガルの事やら現在の状況を伝えてくれるが、今は、医療の手はいくらあっても足りない状況だ。ようやくの休憩時間、「先生」と呼ぶ声に顔を上げれば、ナハティガルの乗員の顔が並んでいた。] なんだよ、お前ら、顔揃えて。 あぁ、見舞いね。なるほど。[怪我が重かった乗員もこちらへ入院している。]