人狼物語−薔薇の下国

68 Es2nd― 緋の世界に滲む月 ―


読書家 レト

 ― 森の中 ―

[ネクタイを引かれ離れることは叶わず
目の前でゆっくりと動いた喉元に、血を広げるよう指を滑らせた。

赤とも茶色とも違う、そぐわぬ白が舞い降りて言葉を伝える]

 憎い?

[紅茶色の瞳が大きくなる。
その奥に揺れる熱は、指先から伝わってしまうだろうか]

 違う ただ残念なだけで……

[そこまでの強い感情はなかった。
小さな痛みと、もしかしたらほんの少しの安堵。
それが本当で、口にした言葉は紛い物だった]

(255) 2013/10/11(Fri) 23:07:36 (茄子)

SWBBS V2.00 Beta 8++ あず/asbntby