[ウェルシュの続けた言葉>>226にリヒャルトは瞠目する。]
その話が本当なら船を掌握しようとする敵が紛れ込んでいるわけか。
カシムとその話をした人物が信用できるなら――。
[現状を考えれば、爆発が起きる前に噂を流し警戒させるメリットが浮かばない。
疑心暗鬼をうえつけるのが目的と考えても実際はそうなるに足りぬものだった。
考え込むような間を置いて]
辻褄はあう、か。
掌握が目的なら艦に残り対抗するしかあるまい。
[ひとりごちるように低く紡いだ。
名簿に関してはゆるく頷き]
ああ、身上書はその棚に。
[指さして、それを示しおく。]