[それでも、動きを止めるわけには、と転がって距離を開け。身を起こしながら、口の中で滑るものを吐き出す。衝撃で、口の中が切れたらしく、地面に紅が散った] ……ち、勿体ねぇ……![口を突くのは、どこかズレたぼやき。一先ず、先に矢で受けた傷に髪留めの血石を押し当てて] 全ての礎、我が根源に応じよ。 紅は滴、紅は塊。 我が根源よ、結晶となり、駆け巡れ![呪が作り出すのは、複数の血色の結晶体。それは不規則に空間を弾み、直撃すれば弾けて衝撃を齎すもの]