[核を乗せたヒトガタとの距離は開いている。その分だけの弱体化は、矢を受けるたび剥落する浅い傷となった] 『…私にも下がれと?』[竜が傷ついた気配、でありながら死なせるにも至らない攻撃に、ツィーアの声は不満の波動を起こした。拗ねるような声を響かせながらも、前進の足は逆回転を始める] 『もう少しで満ちるが、この砦へ放って良いか』