[青い理想に巻かれるのみでない、昏い決意の結論の後訪れる沈黙]
… … …そうか。 姫殿下を手に掛ける事厭わんか。
… … …良い度胸だ、クロード。
仮にも私は王国からアレイゼルを賜る臣がひとり。
その決意を剣に刷く君を今此処で密かに殺す事も不可能ではない。
ガーティ。君なら勘付いてはいるだろう。
この応接間にも私兵を配している程度の事は。
… … … … … … … … 。
[沈黙は、緊張感と重苦しさを与える様に長い。
彼らの結論に対する脅迫にもその沈黙の重さはさして変わる事なく。
唯、眼前の若者を眺め、再び三白眼を閉じる行為を繰り返していた]