ー 第2エリア・通路 ソマリと―
[目の前の奴が実は危険種族だった、という可能性もあるのだと言うソマリ>>196 に、コクコクと頷いた。
ちら、とは考えてみたものの、いやぁまさか……と内心で苦笑する。あくまで内心で、だ。
なんの確証もない発言であるし、それを言ったら二度目の雷でも落ちそうな雰囲気だったので。
いつも女性には吃驚するほど紳士であるにもかかわらず、自分には、少し厳しい。>>196
けれど、それはきっと自分を心の底から心配してくれているのだという、彼の優しさ。
それに、距離が近いような気がして、実はちょっぴり嬉しかったりもする。
それが分かっているので、今回は甘んじて受け入れよう……などと思っていたが、……どうやら駄目みたいで。]
それなら、ソマリだってローだって、
……同じことでしょう?
私が危険種族かもしれないわよ?
[とまぁ、こんな幼稚な返答が時間稼ぎにも、気を逸らす言葉にもならないことは分かっている。
避難を手伝っていたと告げても、予想通り。
ありがとう、とそう言って、いつもなら笑みくらい浮かべそうなものなのに、その声色は固く、そして真剣な目でこちらを見る。
……違うだろう?と窘められているような。そんな視線。>>197
……先に観念したのは、自分だった。
けれど、決して聞いて気持ちのいい話ではない。
引き返すならここだよと、忠告したが……彼の決意は変わらなかった。>>198]