……異界門は開かれました。
この柱に触れれば、君たちは元いた時間の元いた場所へと戻る事ができます。
[多少の誤差は生じるかも知れませんが、と一応付け加えて。
それから、神官長はひとつ息を吐く]
……この場に召喚した君たちを最初に見た時は、正直、どうなるやら、と思っていたのですが。
試練を超えた君たちの成長は、私の予想を上回るものでした。
……改めて、感謝を。
精霊と、そして、『世界』の声に応えてくれた事に。
多くの想いを受け止め、それを己が糧として進んでくれた事に。
守護者の皆も。
ただ、血脈の定めとして、ではなく。
己が意志で道を選び進んでくれた事に、感謝しています。
[決められた事だから、という理由だけで進んでいたのであれば、この最善は得られなかっただろうから、と。
静かな口調でそう、紡いで]