[領主の気まぐれでローゼンハイムの去った記念にと皆に引かせた薔薇よりも、
真っ赤に染まった彼女の頬に、年甲斐もなく頬が染まる。
まるで、初恋に惑う少年だ、これでは。>>249
震える声に可愛いな、と思う。
よく領主の館には足を運ぶが、普段とのギャップにくらりと酩酊。
領主に先程揶揄されたが、確かに自分はこの女性を好ましく思っていると。
そう、自覚してしまった。]
どういたしまして。
[告げる言葉もきっと、色惑うものになっていたろう。
傍目から聞けば、甘さすら宿ったものに。]
そうだとしても、普段の休日の貴女も見てみたいものだ。
……その偶に、期待しても良いですか?
[笑み見せる彼女に此方も柔らかく微笑んで。
その偶にの恰好も、普段の私服姿も見てみたい、と。]