― 出陣前/野営地 ―
[何事かを楽しそうにリエヴルに囁きながら思う。
騎士団一の槍の使い手がこんなに親しみやすいとは。
その時には緊張は完全にほぐれていた]
ええ、俺も。
またゆっくりお話したいです。
だから……お身体、大事にして下さい。
[無理しないでとはいえない。
この戦いに彼の力がどれほど必要か。
そう思えば、彼が戦いから退くのは不可能だろうし、リエヴル本人がそう言われて嬉しいかどうかも疑問だった。
それでも、一言だけ言わずにいられなかった]
ええ、また――。
[去りゆくリエヴルを見送りながら深々と一礼をした*]