ー現在:医務室ー
[帰りながら気になった事があった。レストランを出る時にすれ違った挙動不審な人物。気になった事は彼の精神状態ではない。ボソッ、と彼が漏らしたガルーという単語。聞いたことがあるが詳しく調べたことはない。確か寄生生物だったような気がするが、生物学は苦手だった。]
...??
[ガルー種、調べて出てこない訳ではないが情報量は多くなく、だが内容が様々だ。種類が多すぎること、治療法が確率されていないこと。はっきりした情報は其れくらいではないだろうか。]
50年前にガルー種の対策が議題に挙げられてる...
[だが、彼が得た情報はそれまでであり、議題として挙がった背景などに、この銀羊号が深く関わっていたことは、知る由もない]
この治療法を見つけること、それが出来たら医者という職業はもっと...
[そこまで口にして、彼は馬鹿らしく感じた。ガルーに関してそこまで知らないのに何を言っているのだ。そこに誰かいるわけではないが、そんな声が聞こえた気がした。]
...もしかして、連邦の関係者ならもっと何か知ってるのかな?
[そこまで考えはしたが、連邦の関係者など、思い浮かばなかった。
普段見ている書類など、ほぼアンケート同然のチェックシートである。
船内データベースでも参照してみようか。権利の侵害と言われないように、医療目的ということで、いや流石に...等葛藤したが、結局何もしなかった
彼は再び事務を始めた]