言っただろう、構っている暇は無いのだよ。[動きを鈍らせたオークを見据え、男はファルカタを腰へと戻す。男は身体の向きは変えないまま、二歩三歩オークから距離を取り、思い切り地を蹴り路地へと駆け込んだ。オークが後を追ってくるが、何度か角を曲がることでその追撃を逃れる。そのため、城門前で起きている出来事に気付くには多少の時間を要することとなった*]