[弓の鍛錬を始めて1年ほど経った頃だったか。
まだ幼馴染としてフィオンと接していた頃、彼のぼやき>>245を聞いたことがある。
それには最初、アデルはきょとんとしていた]
『何を言う。
そなたが護ってくれると思うから、私は弓を扱うことが出来るのだぞ』
『弓は近付かれてしまえばお終いなのだからな』
[護身の意味で武芸を修めるなら、近接武器を選べば良いのにそうしなかった。
手に馴染む弓をそのまま選んだのは、フィオンが己を護ってくれると信じるが故。
だから弓だけに力を入れ、他の武器を修めることはしなかった]
『武器なぞどれかが得意であれば良いのだ。
大事なのは護ろうとする想いではないか?』
[無邪気に話した記憶は遠くとも鮮明だ*]