[天幕に踏み込んで、周囲に視線を走らせる。椅子に座る男がおそらく一番立場が上と察して、そちらに軽く頭を下げた。] お会い戴いて感謝している。 もう伝えてもらったと思うが、ラーシュ・ユリハルシラだ。 将佐の役を任されている。 ティルカン連邦の方に、まずはご挨拶したい。 あれは手土産代わりの、マルールの特産品だ。 良かったら受け取って欲しい。[天幕の前に置かれた樽がちらりと見えただろうか。中にはかちかちに干された塩ダラが詰まっている。]