[ゲルトと共にパイを食べながら、宿に入る前にすれ違った青年のことをふと思う。>>250あの時はどこかに出かけるようだったから、ぺこりと頭を下げる程度だったのだけど。] ……天気、悪くならないといいのだけど。[窓越しに次第に濃さを増していく灰色の雲を見つめながら、僅かに心配そうに呟いた。]