[二人して力を合わせて大斧を抱え上げる。>>246ヴァンデラーの感想に、まったくだと同意した。それくらいには──自分の中で弔えた。炉の奥から、渦巻く熱が触れてくる。消えることのない赤い色が瞼に、心に焼きつく。垣間見たのは喪失の痛みか。一瞬、目を瞑ったヴァンデラーの手に手を重ねる。 これは、血潮の赤だ。熱く体を駆け巡る、命の赤。それは親父たちの息吹とも、抱擁のようにも感じられた。]