[だから続く言葉に顔が強張る
違う、ちがうのよ]
(守ってくれなくていいの)
(私なんて、守ってくれなくて、いいのよ)
[カークに冗談めかして騎士と、ナイトと揶揄したのは
彼なら自分の目的を持ってそちらを優先すると知っているから
でも目の前の責任感の強い人は、いつか誰かをかばって死にそうな気がして――]
……オズさん。1つだけ約束してくれないかな
もしあなたか私か、死にそうになったとして。1人しか助からないなら
自分の命を優先してね
守ってくれるのは嬉しいけど、その腕はきっとローレルさんみたいに、ユーリエさん、みたいに
か弱い、守られるべき人を守るためにあると思うから
[私の為に、もうこれ以上だれか死ぬのは見たくない
冀う様に彼の服の裾に伸びた手は、無意識
振り払われぬならその服の裾を頼りなげに掴んだろう]