― 虚無の深淵 ―
ぁー…嫌な気分だ。
[纏わりつこうとする触手を一度、二度、三度と戈を振るい薙ぎ払う。
なんともいえない感触と、びちゃびちゃと粘着質のある水音をまき散らし泥のようにきえる触手。
その感覚が嫌にざわつく。感触ではない。嫌悪感とも違う、ただ自身の半分を突き付けて裂いたような感覚。]
……ちっ…
[中途半端な立場に、乗りこなすのには困難な竜。それらから自分を錬磨することに余念がなかった自分]
かっこつけとくしかねぇだろ。
[今更態度を改める気はない。性質というのもあるのだろう。
だからこそ無様な姿を嫌わせてもらおう*]