[すると、何を思ったのか緩く首を傾げ>>218、一番好きな花を教えてくれるという彼。]
……知りたくないって言ったら、
嘘になっちゃうけれど……。
……急に、どうして?
あれだけ聞いても教えてくれなかったのに……。
……いいの?
[心意を読みあぐねる。
だって、まさか……教えてくれないことをいい口実として会いに行っていたことが……ばれてるなんて、思ってもいない。
本当は、彼が一番好きな花が気になっていたけれど……。
記憶を思い出として覚えてくれているだけで、……十分幸せ。>>219
スノウちゃんを撫でながら、"未来の約束"の喜びに浸り、笑っていたから……彼が浮かべた、泣きそうな顔に気付けなかった。
もしここで、彼の顔を見れていたなら……。
尋ねることができただろうか。
……嘘に気付けただろうか。
(約束を、守ることが出来ないことを知っていながら、告げた嘘に。)
いや、気付けなかっただろう。
……だって、彼は。
嘘をつくときに笑うのだ。>>220
……大きな嘘ほど、とびきり綺麗に。]