[何処か、悔いを孕む声が隣から聞こえるものの、>>245
返すのは浅い微笑みばかり。今更彼女が危機感を覚えても遅い。
問いかけてくる妻の唇に指の腹を静かに乗せ、言葉を封。
魔族と言えど、他の視線をまるで気にせぬ闇精の所作。]
―――…ほら、イングリッド。
出来れば、中心地にアンカーを下ろしたいので御付合い頂けますか?
[己の笑顔が何処か胡散臭いのは常のこと。
別段、怪しいからこそ呼び止められた訳でもあるまいが、
白黒の外套は正礼装にならぬと黒き角を持つ魔族が語る。
ふむ、と億劫そうに顎先に指を宛がい、
一度彼女に視線を投じてから、先を促せば、
魔族の一は、 Gジャン と 怪獣の着ぐるみ 、それに カクテルドレス を三着並べて見せた。*]