う...!
[ 呪が紡がれると同時に、じわりとした熱が傷の内側に集まって、徐々に痛みが引き、爛れていた表皮も滑らかに再生していく。
一番深く...魔の楔の切っ先が届いていた場所にだけは、痛みの欠片が残りはしたが、表面から見れば、痕跡を残すだけにまで回復していた。
元は黒く残されていた刻印も、今は紅色に変わっている ]
...そう言われてもな、変われと言われて変われるものじゃないだろ。
そもそもお前だって、そういうところは全然変わってないぞ。
[ 呆れた調子で紡がれる言葉に、なんとかそう反論を返しながらも、気になるのはアイリの疲れた様子だ>>210 ]
無理をしてるのは、お前の方じゃ...
[ 打ち止め、という言葉にもひっかかりを覚えつつ、立ち去ろうとするアイリを引き止めようと、腕を伸ばした時 ]