[すっかり温くなってしまった紅茶に口をつけて、緊張に渇く喉を潤す。ヤコブもまた、内心で少女を値踏みしていることに気付かぬまま。リゼットは決意を決めて話しかけた] ……今日は皆さん、どう、されるんでしょうか。 あの、わたし、……考えたんです。 みんなで談話室で寝たら、どうかなって。 狼がいくら強くて、知恵があっても。 みんなが居れば、変な真似、出来ないと……思います。[つかえつかえ零されたリゼットの言葉を、ヤコブはどう受け取るだろうか]