ああ、飴玉。いいですな、いただきます。[包みをほどいて、口に放り込む。暫く、口のなかで転がして、甘みを楽しんだ]──どんなもんです?[手持ち無沙汰を装って、調査をはじめたローレルの手元を確認できる位置に移動する。一応、カークとコンラートも視野に収めてはいるが、二人ともが工作員でないならそこまでの心配は要らないだろう。副長の判断によれば、その可能性は低いのだし。ともかく、副長に命じられた監視は、やれるだけやるつもりだった。腰に提げた拳銃が、やけに重く感じられた]