[在りし日の図太さに、ふてぶてしさを加えた笑みを向け、
鴉は起ちあがった。
それから、隠し持っていた内線で連絡を入れてから]
足取りは追えるのに中々捕まらないから、
彼らに誘拐して貰ったよ。元気してた?
[へらへらした笑みを向け、男へ語り掛けた。
それから、隠し持ってたキーを包んだ紙ごと投げ渡す]
それ、うちの隠し金庫の鍵だから。
ギィが助けた人たちが恩返ししたいってずっと溜めてた奴だから
――――使ってよ。
[断っちゃ駄目だよ、とマイペースに背を向け。
またどこかで会おうね、後ろ手に振った。
きっと、縁ある限り交差するのだから、余計な言葉は要らないと信じて**]