― 回想・花の咲く草原 ―
あ。
[視線を感じた方向に顔を上げていると、後から続いた影>>220が挨拶するように腕を伸ばした。
その動きで、西の副寮長だと気がつく。何せ、彼に教えを請うている者は多い。自分で願い出たことはないが、こっそり覗くのはたまにしていた。
コッソリなのは自分のつもりだけで、気配に聡い人達には気付かれている可能性もあるが。
一度静かにペコリと頭を下げた。
フレデリカも気づいただろうか。ラヴィとのもふもふや、寮長を起こすことに集中してると気がつけなかったかもしれない。
春の光>>221を弾く髪は、いつもより明るい色に見えた、かも]