「熱の無い炎」――分かりました。
では、行って参りますの。
[彼の部屋を出る直後に聞こえた声>>246に頷き、回廊の窓を開いて――そこから身を乗り出して空へ飛びあがる。
これくらいならきっと許容範囲だろう、少なくとも昔の書庫への入り方よりは。]
――あれは、エレオノーレに……ウェルシュ?
[もう一人の存在には気付かず、樹の近くを通り過ぎた際に見えた二人の名前を呟く。
霧について注意をしておこうと思い地に降り立とうと下りるが、しかしどうも騒がしい。
…少し迷った末、結局降りることはなく収容所の方へと向かった。]