贔屓目でなしに、彼女の腕は確かなもの。 必ずや情報官の元でも十二分な働きをしてくれるでしょう。 ただ「拉致されている」というシチュエーションを演出し続けるのであれば、余り警備が手薄でも敵に違和感を抱かせる。 少尉に任せた小隊はごく少数ゆえ、万全を期し、もう幾人かお貸しいただけるのであれば。 ―――ファロン少尉。行けるか? [傍らに控えていたフレデリカに、視線を流した。]