[そこで男は、人狼と呼ばれる存在に遭遇する。
閉じ込められた村の中で、疑心暗鬼に揉まれ。
それでも、誰かを人狼から護る事が出来たらと。
毎晩、銃を片手に目を光らせていた。
――その甲斐なく、何人もが人狼の犠牲になったあと。
男は、ようやく人狼の姿を目の当たりにした。]
[それからの事は、ひどく曖昧だ。
誰かを喰らおうとしている人狼を、狙撃銃で何度も撃ち、
そしてこちらへと向かってきた人狼に、左目と左足を裂かれ。
確かその時――朝日が昇ったのだと思う。
男の目が覚めた頃には、人狼は既に退治された後だった*]