………其処もやだ
[断る。と言ったが、たぶん
目的地は変わらないだろう。このまま天使の羽根を羽搏かせたいが、びゃあぎゃばじたばたしたらまた動きを封じられて、そこらへんに捨てられたらそれこそ、機会がなくなりそうで。]
…………私をどうやって連れていく気だ?
天獄の泉とはなんだ、べりあん
[どうして先輩はああなったのか。
――教えろ、と高潔なる天使としての声音を発する。今までので化けの皮が綺麗に剥がれているとは思ってもいない。えっへん、ふっへん。わるい悪魔が。と言いつつ他に行く宛てない身は、とりあえずは後ろについていくだろう。――隙を伺う気は満々だ。
だが、嘘の名前を言うなどという発想もなく。
ばさばさと羽根をゆらすばかり。**]