― 回想・開戦前のコルリス繁華街 ―
助けていただき、ありがとうございます。
[その前の村で怖がられたからと、曲刀までトルメンタに預けてきたのが悪かった。酔漢の振り回した腕に軽く吹き飛ばされてしまい。尻餅をついた姿勢で頭を庇っていたところを助けてくれたのは、この街では良く知られた交易商だと後で知った]
いいえ、この近くに用事があったわけではありません。
ここに立ち寄ったのも偶然みたいなもので、見聞を広めるための旅の途中だったのですが。
[路銀を失ったことを思い出し、さてどうしようかと口篭ったら顔にもしっかり出ていたらしい。
もしかしてと聞かれてしまい、顔を真っ赤にしながら頷いた]