[動けずに意識だけ暴れていると、不意に闇の気配が周りに浮き上がる
――報告を
――生きているのか?
そんな声が聞こえる。ああ、これはころさなければいけないものたちだ――頭はそれを理解するが、体は相変わらず自分の意思では全く動かない。
ひとつの闇が近付いてきて、ふわりと体が楽になる。
とはいえ動けるほどの力はなく、そのまま倒れていると、身が起こされた]
「…………あ、れ…」
[そんな呟き。
ころさなければ。ころさなければ。これは、ころさなければいけない“もの”だ
意識だけが暴れるけれど、やはり体はぴくりとも動かない。ざわりざわりと周りの闇の者達が動く。
――そうして、どこかに運ばれた*]