>>117
……そうですね。懐かしいな………。
[手に持っていた石の先を地面に向け、埃の積もった床の上に魔方陣を丸く描く。
中心に緑の石を置くと、ぱちりと小さな火花が一つ。
後は冷たい石の沈黙。]
……わずかには残っているみたいですが、実用には堪えない量でした。
[顔を上げ、そう呟くと立ち上がる。]
我々はこうして兵役に就き、レイヴンウッド教官は今は公国に捕らわれの身。
…同じ地に立っていながら、あの頃がとても遠く感じます。
[工兵隊にはウェルシュの任務は知らされていない。
ただ昔を懐かしむ様に、カサンドラの姓を口にした。**]