[左の漆黒を前へと振り抜き、迫る一頭を切り裂きつつ。右の真白は上に掲げて、飛び掛かってきた一頭の牙を往なす]……ほんっと。有能すぎる配下がボケると、上は苦労するよな……っ![どこか楽し気な口調で言いつつ、右から来た一頭を跳ね飛ばして立ち上がる。振るわれる刃、それがなんであるか。ここでようやく気付いたのか、黒狼たちは守護者を遠巻きにして、低く唸るにとどまった。*]