アル・マアーリジュから、女性が訪ねて来たら、
このチップを渡してほしい。
[ 随分昔のことの様な気がする海戦で、
上空から砲撃した航空機の所属を思い出して、
僕は企業の事務の女の子に頼んだ。
彼女はローレルたちの味方になるかもしれないが、
もしすると最大の敵になるかもしれない。
僕には判別つかなかったが、何もしないでもいられずに。
彼女が僕を訪ねてくることなんて、
万が一にもなさそうだったけれど、そこは賭けのようなものだった。
チップには、あの日僕が聞いた白英との会話が焼きつけられていた。 ]**