皆様の期待は、有難きこと。なれど此の千年の刻、王府が国を支えていられたのはソマリ殿。――貴方がたを始めとする貴族の皆様の助力があってのこと。嘗ての姫王も、独りで全てを為した訳ではありません。[四季祭の聖句は、あくまで祖霊を祀るもの>>0:7。あれは姫王を支えた人々へ、継がれし姫王の魂が感謝を捧げる祭祀だ。天をゆく鳥を眼差しで追う、彼を。真っ直ぐ捉えたまま]ですから、…私も貴方に期待しておりますよ。ソマリ殿。[掛ける声は殊更に柔らかだった]