―廊下:領主の間の入口前―[廊下を歩いていると、ふと使用人のひとりが慌てて訪れた。]うん? あー。そういえばイングリッドにも招待状渡したな。ま、いいんじゃね? タッくんが喜びそうな美女だしな。[慌てている様子の使用人に朗らかに笑う。 彼女に招待状を渡したのは他ならぬこの領主だが、利権を求めて何度も交渉している相手を領主候補に据えるのはいかがなものか――。常人ならば、そう思うだろう。]