――回想:開戦前――[公国の外務大臣が秘密裏に話をしたがっていることは、耳に入っていた。>>177だが、己が望みは、平和などではない。いまはまだ、戦を起こすには、時が早い。そう判断しただけのこと。最終的に併合を目指すからには、対等な条件での和平など、応じるつもりはなかった。――――――……ましてや。公国の手にかかった養父母のことを思えば。今もなお、憎しみがこみ上げてくる。]