……メルは、何かをずっと抱えてた。士官学校時代から。 でも俺は、気づかないふりをしてた。 ……聞かない事が、いいことだと思ってた。 本当は、聞くのが怖かっただけ、――……だった、なあ。 聞いたらどこかに行ってしまいそうで。[>>174箱から出たのだから、とソマリは言う。消えた言葉の先を、感覚で受け止め、笑う] 遅いんだろう、と思う。 でも、……悪足掻きくらいは、できていい。 そろそろ、な。