[ ……あるいは、
兄の話を幾らかしたカレルなら>>2:297
言葉の重さと比例しない学者の声の調子や表情に
違和感を抱くことがあったかもしれないが、
咎められたところで、昔の話だから、と
笑みを崩さずに答えただろう。 ]
会わない間に、お互い色々とあったみたいだね。
…それで、また人狼絡みのトラブルに巻き込まれるなんて
僕も君も相当、運が悪いらしい。
[ と。呟く頃には
学者の表情は真面目なものに戻っていたけれど。 ]
…そうだ。
昔に渡した鏃のことは覚えているかい。
会えるには会えたし、あの鏃の逸話を少し教えてあげる。
あれはね…、
[ 話の区切れ目。
昔の約束>>0:268を持ち出して、一言だけ。
金色の瞳を細めて悪戯を告白する時のように囁く。 ]
…主にお守りとして使われていたものなんだ。
呪い除け…魔除けとして、身に着けられていたらしいよ。
[ すでに彼女が正しい意味で身につけているとは知らず。 ]