― ヴァイスメーヴェ/来客室 ―[艦を褒めたときの朗らかな表情が、強い言い切りに、引き締まる。対面に座りながら、ウルケルの民だというその言葉を受けとり、微かに頷く。] 上げてもらった交渉材料のうちに 私の意思のみで差し出せるものなら、 ここにひとつはあるが。[タクマに流れかけた視線と問いは戻り来て、話題に乗る交渉の材料に、淡々と白い指は己の喉を示した>>196>>197。] 今すぐに申し入れてくれと そういうわけじゃない。[機を見てほしい。と、添えて置く一拍、]