[ドロイドに襲われていた男――多分先輩の警護していたというえらいひと、は、怪我もなく無事だったらしい。
動揺している様子は、これはもう当然だろう。
もう大丈夫ですよう、とでもいうように浮かべる笑みは、男の感謝の言葉にぱっと明るくなる。
恩に着るとかそういうことは全く構わないわけだが、]
良かったあ、無事で何よりです。
[そのことがひどく嬉しくて、うん、と頷く。
名前が思い出せなかったことへのコメントを嫌味と受け取ることもなく、純粋にアドバイスないしお説教と受け止めて、しゅんと項垂れる。
何せ怒られることも注意されることも日常茶飯事であるし、名前を覚えられなかった此方が悪いのだ。]