― セミヨン川南岸 ―
[魔軍の動向を探るためにセミヨン川付近に残された斥候隊>>50。
夜闇が辺りを包んだ辺りで、彼らは地響きのようなもの>>196を聞いた]
「なんだ……?」
[夜闇に響く音は不気味さを冗長する。
音がするのは北方、橋の向こう。
やがて、闇に慣れた目が捉えたのは、昼の戦いの時以上の異様さを纏う魔軍の姿>>197だった]
「でっ、伝令ーーー!!
魔軍の夜襲だ! 後方へ伝えろ!!」
[斥候兵の慌てた声が待機していた前方陣営に響く。
現状把握出来る敵戦力と規模を伝えるため、伝令馬が一頭後方に向けて飛び出した]