[が、その表情は一瞬で、次に男が浮かべたのは笑みだった。]
いや……なんて言いますか。
ローさん帝国にいるんだなぁとか、生きててくれてんだなぁとか、あの人ならもっと強くなってんだろうなぁとか、すげぇ考えちまって。
でも、一周回ったら、懐かしくなりました。
[昔の知り合いと戦うのは嫌なものだ。だがその生存を確認できるのは喜ばしい事で。
特に、あの戦い……男のその後も変えた戦いで出会った人物なら、その気持ちもさらに強い。
瞬時に浮かんだ感情をまとめれば、一番強いのは懐かしさで。
だから、結論、男は笑った。]
そうだなぁ――会えたらいいな。
俺の事、覚えててくれるか分からんですけども。
もしも会えたら提督の事はお伝えしますよ。タクマさんの事も。