――回想:広場――
[王子様なら勝手に作られた勢力なんかに翻弄されないんじゃないかと思ったが、王族内はそう簡単でもないようだ。>>230>>231
王子様の話を聞くと少し安心したように力を抜いた]
そうですね。
貴族出で軍を出た私が言えた口ではありませんが、
最近は貴族だからと怠けている輩もいると聞きます。
軍部が実力社会になるのはいい傾向かと……。
それに貴族とのバランスもきちんと考えてくださっているなら、
文句をつける者いないでしょう。
[頷く王子様に彼はどう思ったのだろうか。
王様の命に従うと言ったものの本心は王子様が
王になればいいと思っていただろう。
弟の王子様は体も弱いと聞く、優しい感じはするがそれが
弱さじゃないといいと彼はよく言っている。
何より貴族の汚い部分を知っている彼はそんな弟の王子様が
悪い貴族の傀儡になることを危惧していた]