―カタリナの牧場―
[作業小屋の煙突から煙が出ている。何かを燻しているのかもしれない。
その作業小屋の扉を、少しだけ開けて声をかける。]
こんにちわー…
[中にはカタリナの母親がいた。他に誰かいただろうか?
カタリナママに「いらっしゃい、今日はどうしたの?」と問われ、「寒いから入りなさい」と促されるままに小屋の中へ入り、扉を閉める。]
あの、雪が深くなりそうなので、干し肉と、腸詰めと、チーズをお願いします。
[牧場へ独りで足を運ぶのは、雪深い冬だけ。しかも余り数多くないので、まだ人見知りする。
カタリナママは娘と変わらぬ歳の子相手に緊張をほぐしてくれようとするが、どうにも緊張がほぐれない。]
[チーズ、腸詰め、干し肉。少しずつ分けてもらい、代金を払う。」
ありがとうございます。
[作業小屋から出ると見送りに出てきたカタリナママにぺこりと頭を下げ、牧場を後にする。]