[ 二人と別れたなら、
学者は少し離れた別の通路に入り込んで
一人、スノウの名前を呼んだ。
白猫が現れたならば、
一瞬の間を置いてから声を出す。 ]
やあ。スノウ。
君に言われたとおり、危険性の高そうな人物について
僕の考えた結果を伝えておこうと思ってね?
[ にっこりと笑った顔は
嘘を吐くときの顔。だなんて、
スノウが知っているはずもない。 ]
セルウィン・オハレ…
確信は持てないが総会の出席者に名前があったかな?
彼が怪しいんじゃあないかと思うんだ。
だって――僕は、彼の姿をはっきりとは見ていないしね
メイン・サロンに集合しろと言われた時にいたかも怪しいよ
[ 乗船者の名簿にあった通りの名を指名として伝えたら
君への用事はそれだけだよ、と白い毛玉をふわり。撫でて。 ]