― タートザッヘ家 ―
[その昔――それこそ、この村で人狼騒動が起こった頃――に、大きな権力を持ち、多くの人に崇められていた、はるか北方の貴族家。
それがタートザッヘ家だった。
けれど50年もすれば家は没落し、そこいらの平民よりも貧しいくらいまで地位を落とした。
末代までついていくと言っていた人たちは次々と傍から去り、今では森の奥深くにぽつんと古びた邸が残るのみ。
今ではそんな貴族家があることなど、知る者はほとんどいないだろう。
村の外を旅している者なら>>237、あるいは、だけれど**]