[大切に懐へと仕舞い、下を向いて深呼吸をひとつ。 別れの時に呼ばれたのだから。最後は自分が何者なのかを弁えなければいけない] 本当の本当に。 私も、あなたたちに会えて良かった。[上げた顔に浮かぶのは、神魔の眷属としての淡い笑み。微かに揺れる狐耳に名残惜しさを僅か残して] あなたたちにも、良き風が共にありますように。[胸元の石に触れて願った。 苦難多かろう道にも穏やかな一時があるように、と*]